注文住宅を建てるまでの流れと期間

一世一代の大勝負といっても過言ではないのが注文住宅造りです。結婚や家族が増えるなどして、新たに建てようと計画している方も多いでしょう。そこでチェックしたいのが、注文住宅を建てるまでの期間と流れです。当記事では完成までの流れや、施工が長引くケース等、事前に知っておきたい情報を解説します。ぜひじっくり読んでみてください。
注文住宅を建てるまでにかかる期間はどれくらい?
注文住宅が完成するまでにかかる期間は、およそ8か月から15か月とされています。もちろん計画によってかなり変動するので、その範囲に入らない期間がかかるケースも考えられます。
事前に計画がスムーズに進み、ハウスメーカーとのやりとりも順調に進めば8か月未満で完成を迎えることもあるでしょう。一方でハウスメーカーとの話し合いや交渉が長引けば、15か月を超える期間かかることも充分に考えられます。
注文住宅が完成するまでの大まかな流れ
注文住宅は8か月から15か月程度かかるとされていますが、その内訳について大まかにお話させてもらいます。
1.土地探しや土地選び
最初に行うのが土地探しと土地選びになります。注文住宅の場合は、土地を購入する必要がありその場所を決めなければなりません。その期間は1週間から3か月程度かかるのが一般的であり、人によってかなり開きがあることも事実です。
土地については大まかな判断基準でよいのであれば、かなり早い段階で決まるでしょう。しかし子どもがいるなどすると、近くに学校があるか等調べなければなりません。通学や通勤の利便性、公共施設やスーパーなどの商業施設の位置にもこだわると、土地探しも難航します。
2.ハウスメーカー・建築会社など施工店選びと決定
約1か月程度かかります。土地が決まり、その売買契約を結ぶと今度は物件を建てる施工店選びをしなければなりません。すでに希望するハウスメーカーが決まっている人もいるかも知れませんが、あなたの要望に応えられるとは限りません。
その結果、多くの業者と話し合いを進めることになり、思っている以上に時間がかかることもあります。住宅の方向性などをあらかじめ決めることで、施工店選びをしやすい状況にすることが肝心です。
3.住宅ローンの決定
すべて現金で用意できるのであれば、こちらの期間は省けますが、ほとんどの方は住宅ローンを利用するでしょう。期間は、2週間から1か月程度が目安です。施工店が決定すると見積もりが出されるので、そちらを参考にどの程度のローンを組むか考えます。
住宅ローンは事前審査と本審査があり、事前審査は簡易的なのですぐに結果が出ます。しかし本審査は数週間以上かかることが多く、時間がかかることも少なくありません。施工店が決定したら、なるべく早い段階で住宅ローンに申し込みましょう。
4.住宅プランの決定
ハウスメーカーが決定したら、あなたにマッチしたプランが提案されます。複数の提案がされることもあり、その中から好みのものを選びましょう。この期間は2週間から1か月程度が目安です。
もちろんプランによって価格も異なるので、金額もチェックした上で決めることをおすすめします。プランが決まると仮契約となり、施工店は準備を着々と進めます。
5.工事の契約および地鎮祭
こちらは1週間程度で済みます。工事プランに問題がなければ本契約を結び、着工の開始となります。その前に地鎮祭が行われるのが一般的です。
6.建築工事
3か月から6か月の期間がかかります。建築工事が始まると近隣に迷惑がかかることも考えられるので、近隣住民にあいさつ回りするのもおすすめです。
7.完成および引っ越し
こちらには1か月程度の期間がかかります。物件が完成すると、引き渡し前に内覧と完了検査が行われ、問題がないか確認します。あとは登記手続きが行われ、物件の引渡しがされて終了です。ここまでくれば、好きなタイミングで引っ越しできます。
注文住宅の施工が長引くケース
通常住宅の完成には8か月から15か月かかりますが、中には2年近くかかる例もあります。ここでは施工が長引く理由について解説します。
■プランの決定に時間がかかる
設計プランは細かな部分まで決めていく必要があり、納得できない部分があるとさらに話を詰めていかなければなりません。最初の段階で、設備等に関する希望を明らかにしておかないと、無駄に何度もプランのやりとりがされることになります。
また予算の都合上、プランに組み込むのが難しい設備などもあるため、事前に優先順位を決めておくことをおすすめします。
■土地探しが難航する
土地に関する希望が多いと、当然時間がかかります。そもそも希望する地域で土地が売られていない可能性もあるため、なるべく柔軟に対応する必要もあります。仮に難航すると、土地探しだけで1年前後かかることもあるので要注意です。
注文住宅の施工期間を短くするためには?
引っ越し予定まで時間がない場合は、施工期間を短くしなければなりません。ここでは、そのコツを紹介します。
■土地探しの期限を決める
土地について選り好みすると、いつまで経っても決まりません。「もう少し待てばもっとよい土地が売りに出されるのでは」などと考えてしまうのです。そこで2か月や3か月などと期限を区切ることをおすすめします。期間内に新しい土地がでてこなければ、これまでの候補の中から決めてしまうのです。それだけでも時間を大きく短縮できます。
■家のイメージを固めておく
家の間取りや設備など、ある程度の部分は家族で話し合ってイメージを固めておくと施工店にも希望が明確に伝わります。より精度の高いプランが提供されやすくなり、業者との交渉期間も短くなります。
注文住宅を建てるまでの流れおよび期間を詳細に解説しました。8か月から15か月が目安ですが、場合によっては2年近くかかる例もないわけではありません。予定通りに進めるためにも準備は必要不可欠であり、土地探しの期限を設けたり、家のイメージを固めておいたりすることも重要です。